2017年09月05日
十鉄(とうてつ)三沢駅が取り壊されると聞いて

十和田市から鉄道が消えて、どのくらい経つでしょうか。三沢の古い駅舎はいまだ残っていましたが、とうとう壊されてしまうという話を聞いて、その姿を写真に収めておくことにしました。トップの写真、とても2017年に撮ったものとは思えませんよね。昭和の香りただよう、十鉄の名残がまた1つなくなってしまいます。来年の春には解体され、ロータリーが整備されるという話。駅の使い勝手はよくなりそうですが、なんとも寂しいですね。

上の写真、背景をぼかした写真とくっきり写した写真、2通りを撮りましたが、結局ぼかした方を残しました。「最後の記念なんだから、パンフォーカスにしないと」とは思ったものの、そばつゆの匂いに引きつけられる雰囲気がよく出ていたので、これをOKカットにした次第です。

もちろん鉄道は走っていませんから、この駅舎は現在バス乗り場として使われている様子。ですから、料金表も路線バス用のものです。それでも改札の向こう側で電車が待っているような気がするのですから、不思議なものです。

それでは、せっかくですから駅そばをいただきます。11時15分、昼ご飯にはちょっと早いかと思いきや、たくさんのお客さんで賑わっています。高校生(三沢商業の生徒かな?)も何人か店にいたようで、地元の人に愛されているということがよく分かります。このそば店は、建物取り壊し後はどこかに移転するようです。決してお店がなくなるわけでない模様、ひとまず安心です。

店の中では、店員さんが手際よくそばをゆでています。食券を渡してからそばを受け取るまで、ものの数十秒でしょうか。今回は「天ぷらそば」を注文しました。330円とリーズナブル。

肝心のそばの写真、かなりトリミングしたので大雑把になってしまいました。私は外食のときお店の中で写真をじっくり撮る勇気がないので、いつもいい加減になってしまうのです。

お値打ち50円の味付けこんにゃくもオススメです。1カットがとても大きくて、あっという間にお腹いっぱいに。味もしっかり染み込んでいて、じっくり煮込まれているのがわかります。

食事後、建物脇の入り口も撮ってみました。JR(今は三セク化されましたが)から乗り換える場合は、必ずこの出入口を通ることになります。
ちなみに、新幹線延伸によりJRだった方の(現・青い森鉄道)三沢駅も寂れてしまったのでは……と思っていたのですが、人が結構集まっていて、今でもきちんと重要な交通網として利用されていることがわかり、ホッとしました。それでも、いつの間にか駅の売店がなくなっているなど、緩やかな衰退は見られます。
先日、NHKBSの「六角精児の呑み鉄本線」を見て思ったのです(北海道の夕張や新得をめぐる回でした)が、どんなに寂れた地域でも(地元の方ゴメンなさい)鉄道一本通っていると、すごく魅力的な場所になるような気がします。そういう意味で、十和田市が鉄道廃止で失ったものはとても大きいのではないかと思うのですが、いかがでしょうか。
