2016年07月07日
「教科書ドリル」などのドリル型問題集の使い方は?
今回は小学生向けに、500円程度で買える小さなドリル(B5ノートの半分くらいの大きさのもの)を使った学習法を考えてみたいと思います。小さく薄い問題集なので、手に取ってみると「これで大丈夫なの?」と思うかもしれませんが、お子さんの家庭学習のペース作りとして、なかなか役に立ちます。
ドリル型のテキストでは、文理の「教科書ドリル」がメジャーですので、国語と算数を使った感想についても簡単にご紹介します。
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問題のレベルは?
教科書例題〜練習問題レベルで、「テスト前に最低限解いておきたい問題」をコンパクトにまとめた感じです。これ一冊だけで学校のテスト100点を取るのは難しいでしょうが、問題の80〜90点分は凝縮されていると思います。
効果的な使い方は
- 勉強嫌いのお子さんの学習習慣作りとして
- 本格的なテキストに挑む前の、弱点チェックとして
勉強嫌いなお子さんに……
「宿題以外の勉強をしない」というお子さんに何か教材を用意するとしたら、まずドリルを手に取ってみることをオススメします。1ページあたりの分量が少なめで(10分で解ける)空いた時間を有効活用できますし、何よりも勉強嫌いのお子さんが嫌にならない量だというのが大きなポイントです。
小学生の国語・算数は、できるだけ毎日勉強してほしい教科です。「国語の宿題が出た日は、算数のドリルを解く。算数の宿題の日は、国語のドリルを。」というように、学校の宿題を補う形で使うのがベストです。
本格的なテキストに挑む前に……
テストで高得点を狙うお子さんは、分厚い本格的なテキストに取り組む前に、ドリルで弱点チェックをしてみましょう。短時間で解けるので、学習事項全体を一気に復習しながら、自分の弱みをすぐに発見できます。
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使い方の注意
ドリルの紙面は狭いので、算数の筆算などスペース不足になる問題がいくつかあります。そのときは、計算用紙を用意しましょう。解き終わったら、ドリルと同じ大きさにカットして、のりで貼っておくなどすればよいと思います。狭いスペースに無理やり筆算を書き込む子もいるのですが、ミスを招くので良くありません。日頃から、筆算は大きめに書くよう習慣付けることが大事です。
文理の「教科書ドリル」について
ここで、ドリルの中身にも触れておきたいと思いますので、今回は文理の「教科書ドリル」をご紹介します。ただし、基本的にはどの出版社のドリルを選んでも問題ありません。なお「教科書ドリル」の特長は以下の通りです。
- 教科書準拠で使いやすい(「漢字」等例外あり)
- 小さな書店でも入手しやすい
- Amazonの商品ページで中身を公開している
「算数」のラインナップ
「教科書ドリル」の算数は、次の3種類に分かれています。
- 学校で習う全範囲をまとめたもの
- 計算問題に特化したもの
- 文章題・図形問題に特化したもの
学習目的が決まっていないなら、一番上のタイプを購入するのが無難です。「算数」というタイトルが付いています。
「文章題・図形」(※学年によって名称が違います)は、全範囲網羅型の「算数」に比べて、問題が1ランク難しめでした。したがって、最初の1冊めとしてはオススメできません。「算数」だけでは物足りないときに、補充用として購入するのが良さそうです。
「国語」は読解問題がないので注意
国語のテキストは、「国語」と「漢字」の2通りのタイトルがあります。「漢字」は、もちろん漢字の読み書き問題を集めたものですが、教科書準拠ではなく、使いづらそうです。
一方「国語」の方は、漢字の問題にプラスして、国文法や熟語などの問題が収録されています。こちらは、各教科書用に合わせた内容ですが、読解問題が収録されていません。教科書を題材にした読解に取り組みたいのであれば、教科書ドリルではなく、より本格的で厚めの「教科書ワーク」等を使用する必要があります。